『日曜の夜は出たくない』倉知淳 | ぼやき。

『日曜の夜は出たくない』倉知淳

久々に本格推理小説を読んだな、と思いました。ファンタジー色=錯覚である系。とてもトリックの説明が合理的でわかりやすく辻褄が合っている。ちゃんと「変人の名探偵」も出てくるし。ちなみに私の好きな名探偵は、英国ならシャーロック・ホームズ、米国ならナンシー・ドルー、自国なら夢水清志郎です。ほんと節操ないな(笑)

でもそれより尚面白いなというのは、作品全体に滑り込ませた作者のお遊びですね。
「2話に跨って登場させる人物に本編とは関係ない意味を持たせて読者にメッセージを送る」とか、
「短編集の中で出てきた推理に実は嘘が混じっていて、真実も考えればわかるようになってる」とか、
すごく手が混んでる。
一冊丸々余すところなく使って、「さあ推理してごらん?深読みしてごらん?何が隠れているかな?」とにこにこされている感じがしました。うん、上手い。とても丁寧な仕事だと思います。

‥‥もちろん、そんなの私には推理できませんでしたが。くっそー!!わかるかそんなの!!

こういうジャンルのド真ん中を射抜く小説って好きですよ。とことん合理的な推理に拘ってて素敵だと思う。ひぐらしとか正直「ヒナミザワ症候群」の存在が明示されてからでないと全然推理できないもんな。それが提示された後はすべてに説明がつくってのがすごいと思うけど。
未だに祟り殺し編(だっけ?)の解答がよくわからんくてむしゃくしゃしますけどね(笑)
正式な解答って発表されてないのか?あれ。こないだ友人がひとつかなり正解っぽい解釈をくれてちょっとすっきりしたんですけど、やっぱり公式の正解は知りたいなー‥
推理モノだいすきなんですが、どうも私は単純すぎるきらいがあって、ひっかけにひっかかりまくるんですよね。そんで正解を聞いてああなるほど!!ってなったときの爽快感が好きすぎて推理小説やめられないです。楽しい。

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