読書の感覚と食事の感覚は似てると思う | ぼやき。

読書の感覚と食事の感覚は似てると思う

おいしいものを食べてるような感覚になる本が好き。いろんな味が楽しめて量が多いと嬉しい。胃に落ちてくる感触は作家によって違うなぁと思う。ちなみに小野不由美はごっすん!ごっすん!で胃の中でテトリスしてるみたいな味わいだと思ってる。ブロックが重かったり苦かったり固かったり細かかったりして、たまに飲み込みにくい。でもブロックの味をひとつひとつしっかり噛んで確かめながら飲み込んでいくとメインディッシュを最大限に楽しめる。すごい満腹感あります。ちなみに江國香織だったらとろとろの水飴。恩田陸なら黒いガスかなぁ‥。村上春樹なら血の付いた生肉だな(笑)

そんな風に食感と読感を合わせて感じるようになったのは、よくお邪魔させてもらってるサイトの方の文を読んでからかもしれません。情報量も文章量もあるし描写がいちいちとても丁寧で、しかも食べ物や四季をすごく美味しそうに描く方なんですよ。人物描写も大げさなほど賛美に言葉を尽くしてて、文章がとっても綺麗。本を一冊読むのに比べればお話を読むのに労力も時間もかからないから、疲れたときにひょいひょいって摘める感じで。ああ、なんかこれ、贅沢なおやつを食べてるみたいだ――って思いまして。
それからなんとなく、「おいしい」「おいしくない」、「満足」「食べ足りない」という食感覚で本を読むようになった気がする。
ちなみに、村上春樹はすごくまずいです(笑)まずさが鮮烈すぎて忘れられない感じ。しかも味が残っちゃう。口に合わないからあんまり食べたくないなぁ‥

「おいしい」文章を書くのはすごく難しいと思う。色や形や味全てに感応しやすくないと文として描けないと思うんですよね。んでもってそれはわりと本人の資質によるところが大きい気がする。
だからせめて自分で食べて満足ってなるモノがいつか書けたらいいなぁと思う今日この頃。まだまだ道は遠いです‥‥せ、千里の道も一歩からー!

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